トリノ五輪
びっくりするほどトリノが盛り上がってない。
今年はW杯があるからだろうか。
それともメダルラッシュどころか、未だメダルの一つも取れない現状を嘆いての事なのだろうか。
それとは別に一つ気になった事がある。
記事を読んでいてもトリノに行っている選手たちの声が若干お気楽なように感じる。
とても日本の代表として参加しているという印象を受けない。
全員がそうだとは言わないが、聞こえてくる声は
「オリンピックはお祭りだから楽しむ」
というようなものが目立つように思う。
「日本の威信にかけても必ず成果をあげてくる」
という声はまず聞かれない。
こういう考え方は『古い』考え方なのかも知れないが、各国の代表が集まって世界一を決める大会に
「お祭りだから」
はないだろう。
必死さが伝わってこない。
必死さが伝わってこないのなら、応援のしがいもない。
今回、オリンピックがイマイチ盛り上がらない根底にはこうしたものも起因しているのかもしれない。
これはオリンピックに限った事ではなく、WBCでも感じた。
日本人メジャーリーガーの中でイチローだけが、
「日本の誇りにかけて」
という意思を提示し、早々にメンバー入りに意欲を見せた。
ところが、後が続かない。
松井にしてもチーム優先の考え方だった。
今、自分のチームに置かれている立場を考えての拒否がほとんどの理由だ。
本来、選ばれる事は名誉のはずだ。次、選ばれる保証なんてどこにもない。
日本の代表になるという事にさして意義を感じていないという誤解を受けてもしょうがない。
イチローの物差しが他の選手には伝わっていない。
偉人と言われる人には少なからず、こうした視点がある。
こうした状況がスポーツのみならず、他の分野でもあるのなら
今後の日本の未来は決して明るくない。